こんにちは、Ristukiです。
今回は今話題の5G通信について、まとめてみたいと思います。
5Gがなぜ必要なのか?
現在私たちが使っているのは4G通信です。
メールやSNS、音楽や動画の視聴などあらゆることが屋外にいながら可能になりました。
昔は外で動画を見られるようになるとは考えもしませんでしたよね。
そしてこの通信技術の進化に伴って、4K8Kといった動画サービスや自由視点映像、VR映像など通信容量の大容量化の需要はどんどん高まっています。
そしてさらにあらゆる「モノ」と「ネットワーク」がつながるIoTの時代くると見込まれています。
IoTの実現のためにはあらゆる面で従来以上の能力の通信を可能にする必要があります。
そしてそれを実現することが期待されているのが5G通信というわけです。
5G通信はこれまでとどう違うのか?
高速・大容量化
今後、上で述べたようなIoTや4K8K動画の配信など、様々な分野で大容量の通信が必要になってくるでしょう。5Gではこれらの需要に応えるべく、10Gbps以上の速度を達成することを目標としています。
超多数端末接続
これからは「ヒト」と「モノ」だけでなく、「モノ」と「モノ」がつながる社会になります。そうなればこれまでとは比べ物にならないくらい多くのデバイス同士が繋がることなります。5Gではこれらの同時接続が実現されることになります。
超低遅延
IoT社会では車の自動運転なども実現されると言われています。こういったものの通信での遅延や信頼性は人命にもかかわることになります。従来では10ミリ秒オーダーの遅延でしたが、5Gではこれがミリ秒オーダーでの遅延で実現されます。
省電力化
上で述べたような多数接続や高速大容量通信は電力を食います。これらの電力を抑えることは低コスト化にもつながる重要な事項であり、5Gでは上の要件を満たしつつ省電力も目指しています。
5Gを実現する技術
ここまで述べた5G通信ですが、こんな夢のようなことが果たしてできるのでしょうか?
5Gを実現する技術について知るためには、まず周波数帯域と周波数による伝搬特性について理解する必要があります。
引用元: 総務省電波利用ホームページ
私たちが普段当たり前に使っている電波は電波法によって規制されており、それぞれの用途にあわせ周波数帯域が割り振られています。
表をみると、波長と周波数が反比例しているのがわかりますね。
ここで理系の高校生なら知っているであろうこの式を思い出してみましょう。
電波は光速と同じなので波長と周波数は反比例の関係にあることがわかりますね。
次に高周波・低周波の違いを見てみます。
・情報伝送量が大きい
・直進性が強い
・回折(回り込むい性質)しにくいため、障害物に弱い
・空間減衰が大きい(遠くまで届かない)
・情報伝送量が小さい
・直進性が弱い
・回折(回り込むい性質)しやすいため、障害物に強い
・空間減衰が小さい(遠くまで届く)
みてのとおりまるっきり逆なんですね。当たり前か笑。
このように周波数帯によって性質が異なるため、それぞれの用途に合わせて周波数帯域が割り振られているのです。
従来の携帯通信は数百MHz〜3GHz程度の帯域を使用していましたが、5Gではこれまでよりずっと高周波の帯域を使用することになります。具体的には最大100GHz帯までだそうです。
これは従来の周波数帯域の枯渇もありますが、なにより大容量を扱うためには使用する周波数帯を高くするのが一番有効です。
ところが、ここで出てくる問題が
- 遠くまで届かない
- 障害物に弱い
- 直進性が強い
といった問題です。
従来はこの技術的課題が解決できず、高周波帯は携帯などの移動体通信には不適切であるとして使われてきませんでした。
しかし、近年これを解決する技術が発達してきており、それにより5G通信が実現しようとしているのです。
このうちの一つの技術が、ビームフォーミングという技術です。
高周波の特性を生かし、電波を鋭いビーム状にすることで遠くまで飛ばすことができるようになりました。
対象が移動した場合には電波を特定の方向に向けて追いかけるように通信することもできるビームトラッキングという技術も同時に発達してきたようです。
まとめ
日本は2020年の5G通信サービス開始を目指していますが、他の国ではすでにサービスが始まっている国もあります。
それについてはこちらでまとめているのでぜひみてください。
移動体通信は今ではなくてはならないものになっており、これらの技術をいかに早く進化させるか、世界各国がしのぎを削り合っています。
一方で5Gが創るであろうIoTの社会は「モノ」と「モノ」がつながるという、これまでとは異なる性質を持っています。ですが、自動運転などの技術は一歩間違えば人命に関わることでもあるため、まずは”高信頼性”をしっかり確保した上での実現を目指してほしいと考えました。
過去にもそういった技術的首位を争い悲惨な事故を引き起こした例は多いですからね….
それでは!