こんにちは
今回は理系院生の就活について,実際の体験をもとに書き残しておきたいと思います.
僕は22卒で,就活では大手企業のR&Dのみ受け,先日某企業の研究所に内定をいただきました.
なぜこんな大手ばかり受けているかというと,その理由はこちらで書いている背景からです.
こんばんはかなり間が空き,久しぶりの更新です.1月は大学院の中間発表,2月は某研究所でインターン,そして3月は就活とかなりバタバタな3ヶ月を過ごしておりました.ここで違和感に気がつかれた方もいらっしゃ...
これらの経験をもとに,理系院生として就職活動を進める中で感じたことや知ったことについて書いていきたいと思います.
したがって,こういった研究職への就職を目指す理系の院生の参考になるかと思います.
理系院生という「肩書」が就活に有利になるという誤解
まず第一に書きたいことがこれです.
世の中では「理系院生は就職に有利!」とか,「いい企業に行くために大学院に行け」といった意見が度々見られます.
これは少し違うと僕は考えています.
つまり,「理系院生という肩書→就職に強い」は成り立たないということです.
理系の大学院に行けば,自身の研究テーマを通して,社会的背景,先行研究,先行研究の問題点,研究目的,提案手法,先行研究との差分,結論,と論理立てて物事を考える力が身につきます.
また,学会用の原稿を書く機会も多く,文章作成能力が鍛えられます.
僕もB4,M1と研究室で過ごしてこれらの力が相当ついたと感じています.
理系院生はこういった練習を日々しており,論理立てて的を射た回答をしたり,文章を作成したりという鍛錬を積んでいるため,就職活動の面接といった場面でも成果を出すことができ,結果的に「理系院生は就活を強い」という現象が起きているのだと僕は考えています.
したがって,「理系院生は就活の有利」という言葉を真に受けて研究をさぼり続けている学生が,就活をうまく進められるわけではないのです.
ちゃんと研究を進めておくことが一番大事
修士の技術職・研究職の採用は,その専門性というより,上述したような「思考力」を持った学生を求めていると思います.要はポテンシャル採用です.
実際に面接を受けたときも,
- 研究テーマはどうやって決めたのか?
- 研究で苦労したことは?
- 問題にぶつかったときどう解決したか?
など思考力を見ている質問が多かったのを覚えています.
これはすなわち「ちゃんと自分で考えて研究を進めているか」,「指導教員の傀儡になっていないか」,を確認する質問です.
これは一朝一夕でどうにかなることではありません.したがって,技術職・研究職にへの就職を希望するのであれば,就活のESを書いて添削してもらったり,面接練習をする以前に,普段からしっかりと研究に取り組んでおく必要があります.
繰り返しになりますが,研究生活を真面目に送っていれば,原稿作成を通した文章作成能力,および,ゼミや学会での質疑を通した解答力が身につくはずです.
就活に特化した練習(ガクチカや志望動機)などはその後でいいと思います.
学会発表などの業績もあった方が確実に有利です.
あなたがさいようの立場だとして,
「技術職つきたいです!研究成果もこれだけ発表してきました!」
って人と
「技術職つきたいです!成果はありません!」
って人だったらどっちを採用したいでしょうか?
付け焼き刃の面接練習に意味はない
普段の研究を怠け,ゼミ発表をやっつけで終わらせている学生が,就活の面接練習をしても意味がないと思っています.
結局普段からしっかりと研究を進め,ゼミや学会発表で質疑をこなし,思考力を身につけている学生は,付け焼き刃の面接練習をしなくても,的を射た回答ができるようになっています.
研究をやっていなければ推薦も普通に落ちる
理系院生は推薦で簡単に就職先が決まるという話も嘘です.
最初から推薦のルートの場合,普通に落ちます.
ES提出がなかったり,面接回数が少なかったりと,多少有利に進むのかもしれませんが,推薦を過信するのは危険です.
企業が行う推薦採用は「難関大学の学生を獲得したい」からするのではなく,「思考力に富んだ学生をいち早く獲得したい」ためです.そして,思考力が高い学生が,難関大学に多い傾向があるから,企業は難関大学からの推薦枠を多くとっているだけです.
「一応難関大学だし,推薦で楽勝でしょ」って勘違いしている人は危険です.
まとめ
今回は自身の実体験をもとに理系院生の就活について書いてみました.
僕もそうだったのかもしれませんが,理系院生は就活に有利という言葉に油断している人が多いと思います.
これは嘘です.無条件に有利なわけはありません.
しかしながら,普段からしっかりと研究に取り組み,思考力の鍛錬を積んでいれば,世間一般で言われるようにかなり有利に就活ができるとは思います.
僕は研究職を目指すこともあり,研究については結構熱心に取り組んできたと思います.
そのおかげか,原稿を書く感覚で,ESをかけましたし,面接での質疑もそこまで詰まることなく回答できました.結果,一回もお祈りをいただかずに,就活を終えることができました.
研究室に配属された際,研究室のボスに「しっかりと研究室きて,実験して,学会発表していれば就活もうまくいくよ.」と言われたことの意味が今になってはっきりとわかりました.
以上の内容が参考になると幸いです.
それでは